『丹下左膳 百万両の壷 』 2004年 豊川悦司 津田豊滋監督 その2

『丹下左膳 百万両の壷 』 2004年 豊川悦司 津田豊滋監督 その2


ついつい、DVDを買ってしまいました。
初回限定生産2枚組みを見つけてしまったので、

そこについていた小冊子の
”21世紀に 蘇った丹下左膳  金原 由佳(映画ライター)
さんの言葉を 興味あるところだけ 
とびとびに抜粋 してみました。

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実は江戸木氏が、左膳の生みの親である小説家、
林不忍の遺族に、映画化権を求めに行った時点で、
既に 違うプロダクション三社から、
映画化の打診がきていたという。

偶然にも、その中の二社から、
左膳役の 以来を受けていたのが、
豊川悦司で、
ならば、左膳を 演じるのは 必然だたのかもしれない。

左膳を演じた 豊川悦司は、
「映画は作られる過程において、必ず、作品に、
制作している時代の背景が 関ってくる。」という、
前置きの上で、次のように語っていて 興味深い。

「丹下左膳という男は、主君に裏切られ、
武家社会から 逸脱し、
庶民として、生きようとしようと決めた男。

階級社会を嫌悪し、守られるべく組織も、
居場所もなく、文字通り、片腕一本で生きている。

そういう男が、昭和の初期、新聞の連載小説から飛び出して、
読者に、大人気を得たというのは、面白いですね。

お上や、会社は頼りにならない、
頼りになるのは 自分自身、という 彼の姿勢は、
今の時代の空気感と、かなり共通する 要素を
もっていると いえるのではないでしょうか」

監督に指名された 津田豊滋は、
『冷静と情熱のあいだ』で、日本アカデミー賞に、
ノミネートされるなど、
これまでの、カメラマンとして、培ってきた技を生かし、
モノクロのオリジナル版では わからなかった、
当時の江戸市民の、粋な暮らしぶりを、
多彩な色味を使って、構成している。

制作担当は 『水戸黄門』シリーズの東映京都、
所属の美術監督、松宮敏之は、津田監督の
大胆なカラーコンセプトに 驚かされたそうだ。

こけ猿の壷は、唐津無名窯、高井善三の作。

華やかな着物は 工房まどかで 作られている。

刀もこの映画のために 特注されたもの。

ただ、これらの美術品が、
それぞれ激しく、自己主張しないように、
照明の川井稔は、ろうそくや、和紙などを使った
間接照明の 柔らかい光で、包み込み、
時代劇のトーンに 馴染ませている。

また、主演の 豊川、和久井を
それぞれ 悩ませたのが、
左手一本での殺陣と、三味線と長唄。

それぞれ数ヶ月の訓練を積んで、
吹き替え無しで、撮影にのぞんでいる。

意外にも、涙腺に訴えかける場面が多いのは、
やはり、監督の、演出と資質の反映なのであろう。

京都生まれで、映画のキャリアを、東映京都から
スタートさせた 津田監督だけに、
夫婦の情、親子の情など、
失われては いけない古き良き 日本人の、
情の繋りがより、協調されているような気がする。

さて、ご遺族によると、
原作者、林不忍の イメージする、
丹下左膳は、かなり大男だったそうで、
その意味で、189センチの豊川は、
歴代の俳優の中で、 もっともイメージに近いという。

「監督や 演じる者によって、ガラリと印象を変えてしまうのが、
左膳という 男の魅力であり、何度も映画化される 
理由なんじゃないか」という豊川悦司は、
今後も 左膳を演じたいという 希望を持っている。

次はいつ、時代は 左膳を求めるだろうか。


テーマ : 私が観た映画&DVD - ジャンル : 映画

tag : 豊川悦司

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